2012年10月01日

ファインダーの烙印

 普段、BL小説は読まないあちきですが、友人に勧められた
 木原音瀬さんの『美しいこと』を読んで以来こっちもいいかもと思い始めております。
 それと、これから紹介する本の存在もあったからかもしれません。

 砂床あいさんの『ファインダーの烙印』

 

 これは、やまねあやのさんの『ファインダーシリーズ』の完全オリジナル版。
 原作とイラストをやまねさんが手がけたものでもあります。

 さて。今回の主人公は香港の裏社会の頂点に立つ飛龍。
 コミック3巻(ファインダーの隻翼・虜因・真実)にわたり連載していた
 『ネイキッド・トゥルース』のその後を描いたものです。
 飛龍にはいろんな意味で思い入れがあるのでとても楽しみにしていました。


 台湾の食堂屋台で働いていた葉(ヨウ)の前に意外な人物が現れた。
 香港の麻薬シンジケートの若き頭首、刘飛龍(リュウ・フェイロン)。
 飛龍は自らの組織「白蛇(パイシェ)」を裏切った葉を訪ねたのには訳があった。
 7年前養父、刘大人を殺した義兄、焰燕(ヤンツゥイ)を始末するためだった。
 事件後台湾へ渡り、組織を束ねるまでになった焰燕。
 その彼が、ロシアンマフィアのミハイル・アルバトフと手を組んでいると聞いては
 黙っているわけには行かなかった。
 だが、血は繋がっていなくても兄として生活をともにしてきた
 焰燕を始末するのは民族的気質に反する。
 そこで、組織を離れた葉を訪ねてきたのだ。
 だが、飛龍には一つ大きな悩みがあった。
 それは、誰よりも心を許している小間使いの陶(タオ)の存在。
 陶は孤児として飛龍に引き取られたのだが、それには今回
 飛龍が成し遂げようとしている計画にも大きく関わっていたからだ。
 今回台湾へ供を一人も連れずに来たのは、組織の中ではいまだ行方がわからない
 刘大人の長兄、焰燕を頭首にと推す勢力が存在していることもあったからだ。
 その焰燕の存在や計画を組織の者に知られたくなかった。
 それなのに陶は一人、誰にも告げずに飛龍の後を追ってきてしまったのだ。
 飛龍はそのことを葉に話し、なんとか陶を香港へ帰らせるようにとも頼んできた。

 葉は店の前でうろついていた陶を店の奥へ招きいれ、主が出してくれた食事を与える。
 それまで子どもだと思っていた陶も少しだが大きくなり
 一人前に飛龍の護衛をしているつもりのようだ。
 だが、主である飛龍は誰よりも陶のことを心配し思っているのだと
 言い聞かせ、明日には香港へ戻るようにと言い聞かせた。
 ところが、その陶が何者かによってさらわれてしまったのだ。
  

 さて。葉が出てきましたよ!本当は麻見の部下だったのですが
 7年前麻見によって投獄となった飛龍の監視役を仰せつかり
 そのまま飛龍の部下となりました。
 『ネイキッド・・・』では、囚われの身となった秋仁を密かに見守っていました。
 香港湾の豪華客船上での死闘の際、組織を裏切ったことがばれて
 大変な目にあっていましたが、飛龍によって命だけは助けられました。
 その飛龍とね、こんな形で再会するとは。しかも飛龍の心を癒してあげる役まで!!
 途中、焰のしつこいまでの飛龍を陵辱する様が嫌でね、心が折れそうになりました。
 だからこそ、その後の葉との甘いひと時が一際光るんですけどね。

 そして、一番楽しみにしていたやまねさんの書き下ろしマンガは
 飛龍と大きくなった?『彼』のお話です。ふふふ。たのしいですよ。
 それからリンク先でもわかるように、この作品は購入する場所によって
 特典がいろいろあります。
 あちきは、そんなことを知る前に密林さんに頼んでしまった。
 しかも、先日お街のあにめいとに行くことになるとは考えもしなかった。
 あにめいとはカバーが色違いで麻見さまなのですよ。
 (飛龍カバーの裏のイラストと同じなのかな?)
 そのほかにも、本を購入するともう一つお知らせがありますので
 ファインダーファンの方は是非是非こっちも読んでみてくださいませ。

 あちきは早速、お知らせの作業をしなくっては!
   


Posted by ちんぷい at 15:08Comments(0)砂床 あい